「俺の髪型さ、下ろした方が
大人カッコよさが増すって言われて」
「そっかぁ……」
何? その残念そうな声は。
「前髪と左側をアップさせた髪型の方が
良かったのかよ?」
さらりと聞いただけなのに。
「……うん」
申し訳なさそうな返事が、俺の心を揺らし始めた。
だからさ。
なんでそんな、悲しそうな声を出すんだよ?
俺のこと、覚えてないよな?
興味すら、ねえよな?
だったら悲しそうな声を
俺の心に届けんじゃねぇよ。
俺まで…… 気分が滅入るから……
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