俺と蓮見の、 言葉の熱がぶつかり合ったような 掛け合いが終わり。 「璃湖ちゃん、ありがとう。 衣装づくりの続き、よろしくね」 と、染谷さんのねぎらい声がこだました。 蓮見の奴、もう行っちゃうのかよ。 心の中で情けない声を漏らした時。 「マトイ君」 大好きな声が、俺を呼んだ。 「な……何ですか?」 やベッ。 まさか、声なんか掛けられると思ってなくて。 驚きのあまり、 無愛想な低い声が出ちゃったし。