「春、なんでこんなことしたんだよ!」



 これじゃ、俺が魔法界の王子だって
 バラしたようなもんだろ!!



「僕ね、
 マー君に責任をとって欲しかったから」



 は?



「わかってる?
 はすみんを傷つけたの、
 間違いなくマー君だからね」



 何のことを言ってるんだよ!



「はすみんと結ばれないってわかっていて。
 なんで、はすみんのお部屋に、
 居候なんかしたの?」



 それは……

 少しの時間でもいいから……

 蓮見と一緒にいたくて……



「俺に惚れるなって言っておきながら。
 はすみんがマー君を好きになるように
 仕向けて」



「俺、仕向けてなんてねぇし」



「はすみんがマー君のことを好きになって。
 傷ついてるって、わからないの?」



「どうせ、時間が経てば
 そんな痛み消えるだろ?
 俺以上に好きな奴、見つけてさ」



 じゃあ俺に、どうしろって言うんだよ。



 俺だって、マジで辛いんだって。



 大好きでたまらない蓮見とは、
 絶対に結ばれない現実に。


 俺自身が狂いそうなほど、辛いんだって。