あ~。あ~。

 もう、分かったから。だまれよ。



 前にウサギが作ったお守り。

 ハズいけど
 俺のカバンにつけてやってんだから。



 もう放っておけよ。


 バレンタインに
 本命の相手の声すら聴けない。

 寂しい俺のことなんかさ。



「ウサギ、ウサギ、うるせーんだよ。
 2つあるんだから、一個食べて、
 一個飾っておけばいいだろ?」



「ダメだよ。
 こっちは、マー君の分だもん」



 はぁ~?



「みゅうみゅうね、 
 マー君の分も用意してくれたんだよ。

 天使だよね? 
 今時、こんなに心がかわいい子、いる?」



 いないよね? 
 みゅうみゅうだけだよね?

 と、笑顔で俺に聞いてくる春輝さん。



 はっきり言って。

 ウザいの一言。