蓮見への失望が半端なくて。

 
 膨れ上がっていた
 7年分の蓮見への恋心が、
 醜い憎悪になり。


 蓮見を攻撃せずにはいられない。



「雪城さんがマネージャーになってくれて、
 マジで良かった」



 蓮見は、唇を噛みしめ涙をこらえている。



「雅たちも、すっげー、なついているしな」



 蓮見の瞳に溜まった涙が
 今にもあふれ出しそう。



「蓮見がマネージャーのままだったら。
 トップアイドルになる夢、
 絶対に叶えられないだろうしな」


 
「そんなこと……
 私が一番……わかってるから……」



 蓮見の涙声に、ハッとした俺。



「これからもずっとずっと……
 私がアミュレットのマネージャーで
 いたかったのに……」



 肩を小刻みに震わせながら
 ボロボロと涙をこぼす蓮見。



 子供みたいに泣きじゃくる姿に
 言い過ぎたと反省したのに。



「マトイとの約束、守れないから……
 今すぐ帰って……」



 俺を突き放す言葉に
 再び怒りが込み上げてきた。