心にあいた、虚しさの穴。
埋める様に胸に手を当てた時。
春輝がマトイの肩に両手を乗せ。
笑顔をひょこりと覗かせた。
「マー君が
アルバムをデコってくれたんだよ~」
え?
マトイが?
「春、余計なこと、言ってんじゃねえよ」
「マー君が寝る間も惜しんで
ノリでペタペタしてたって。
伝えたいだけだも~ん」
「別に……
暇だっただけだし……」
弱々しい声のマトイに、違和感満載。
めずらしい。
『俺様は、毎日、急がしすぎなんだよ』
それが、マトイの口癖なのに。
時間を割いてまで
このアルバムをデコってくれるなんて。
写真を貼るだけでも
他のメンバーに押し付けそうなのに。



