「それに俺、春の家で風呂入ってきたし」



「じゃあ、マトイに甘えちゃおうかな?」



「甘えるなら、もっとかわいく甘えろよ」



 それは、ムリですね。


 私、かわいいって言葉に
 無縁ですから。



「マトイ。
 お風呂、絶対に覗かないでよね」



「は? 誰が覗くかよ」



 急に顔を赤らめたマトイ。



 高校生らしく慌てた姿が、
 たまらなくかわいかった。