「言えねぇわけ? 俺に」
マトイと視線を合わせたら
情けないことを言っちゃいそうで。
小さく頷いた、私。
「ま、いいけど。
詮索されたくないことくらい、俺にだってあるし」
そっかぁ。
マトイにもあるんだね。
自分の心の中に隠しておくことしかできない、
爆弾みたいなものが。
私はたまに、
その爆弾に怯えちゃうんだよ。
マトイは大丈夫?
私みたいに、甘える相手がいなくても
爆発させない自信、ちゃんとある?
私には…… ないなぁ……
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