キンキンに冷え固まった空気が、
私たちの周りに停滞中。
それを明るく追い払ってくれたのは。
可愛いって言葉が女の子より似合いすぎちゃう
春輝(はるき)だった。
「もう、マネージャー。
そんな怖い顔しないの~」
「はぁ?」と、睨み返すも
「みゅうみゅうなら
ウサギさんみたいに飛び跳ねて喜んでくれるよ」
無敵のにんまり笑顔を向けられ。
睨み撃沈。
はぁ~。
私も本当は……
春輝の彼女の美羽ちゃんみたいに
可愛く微笑みたいんだよ。
『プレゼント、嬉しい!』って、
ウサギのようにルンルン飛び跳ねたいんだよ。
な~んて、本音を言えるはずもなく。
代わりに、どす黒いため息を吐き出す。



