バタンッ

「おかえり…って、めっちゃ急いできた?」

『そー?そんなことないよ』

翔と莉々ちゃんのことを悟られないようにそう言った。

まさか居るなんてね。

『あ、カルピスでよかった?』

「なんでもよかったよ。ありがとう」

いーえ。

絶対今のあたしは不自然なのに、あえて聞いてこないのは聖那の優しさなのかな。

そのあと歌ったりはしたけど、どこか上の空だった。