「…悪いけど、俺今回は許せないよ」

ゴシゴシと制服の袖で唇を擦る聖那。

『ごめん…』

謝って許されることじゃないのは分かってる。

けど、あたし…嫌じゃなかった。

翔にキスされても全然嫌じゃなかった。

むしろ、それを受け入れた自分がいた。

「はぁ…もうチャイム鳴るし、戻ろう」

ため息混じりにそういった聖那をみて、飽きられたとおもった。

ねぇ、翔。なんでキスしたの_?