こいつ、俺の嫁。ーAnother my wife storyー




私は澪に頼まれて来ただけだから興味ないしと、観客席に来る前に自販機で買ったお茶を口に入れながらテツさんが観に来た試合のコートを見た。



「…ぶっ!え、は!?」


「ちょ、未来!?汚い!」



ふと見つけた人物にお茶を吹き出しそうになって慌てて口を押さえた。



隣にいた澪は驚いてテツさんの方に寄っていたけど、今はそんなの気にしてる余裕はない。



これから試合が始まるコートでアップをしている選手の中にいたのは、先週パンケーキ屋に一緒に行ったロン毛のあいつだった。



「あ、テツ!尋人さんいたよ!」


「ほんとだ。相変わらずロン毛キモいな」



見つけたあいつを凝視していると、澪とテツさんの会話で聞こえてきたフレーズに体がピクリと反応してしまった。



「澪…尋人さんっていうのは……」


「あ、未来知らなかったよね!
あの黒髪のロン毛の人が尋人さんって言って、テツをバレーの世界に誘ってテツが目指してる人なんだ!」