最後の一夜が授けた奇跡

そして俺は季里のあとを追った。
きっと季里は泣いている。

直感でそう思った俺はエレベーターは考えなかった。
きっと季里は一人で泣ける場所に行く。

そう思って非常階段の扉を開けた時、目の前で苦痛に体を小さく丸めて、今にも階段から落ちそうになる季里がいた。

俺が季里を抱きしめた瞬間、季里は俺の腕の中で意識を失った。



救急車で病院に運ばれた季里。
今は救命救急室から個室に移り、点滴をしている。

目を覚ましたら医師から状況の説明があると聞かされていた。