最後の一夜が授けた奇跡

「この気持ちはずっと俺の中にしまっておこうって決めてた」
「・・・」
「守りたいって想いだけじゃ、守れないから。」
「・・・」
「どんなにそばにいたいと思っても、どんなに気持ちが大きくても、それだけじゃ守れないから。」
彼の言葉に私は少しだけ彼から体を離した。

私よりも頭一つ分は余裕で背の高い彼の両頬を包みこむように手で触れる。

熱いくらいの体温を感じながら、私は少し背伸びして彼と視線を合わせた。

「知ってる?」
「・・・?」
「私はそんなに弱くない。私もあなたを守りたいって思ってること。知ってる?」
私の言葉に彼は目を丸くしてから、どんどんと笑顔に変わる。

心からの、私が一番大好きな笑顔に。