私が愛した人は、大きな運命を背負った人。
その運命に逆らうことも許されずに生きて来た彼の名前は『朝川律樹』。
有名な【ASAKAWA】というデパートの跡取り息子として生まれて来た彼。

彼は周りから距離をとられる存在だった。

はじめから私は周囲からのうわさや彼を取り巻く環境に、勝手に距離をとらないとならない。
近づいてはいけないと、思い込んでいたのかもしれない。

あの日まで・・・私は彼には近づかないようにしていた。


高校1年生の秋のあの雨の日までは・・・