最後の一夜が授けた奇跡

家族だけを招いた結婚式で父が涙をながしたことを思い出す。

財閥の代表として奔走していた父。
でも決して私は愛されていなかったわけじゃない。

私の背負っていた運命は、父だって一緒に背負っていたんだ。


亮太がいてくれたから気づけたことがたくさんある。

”私”という人間を認めてくれたから。
”私”という人間を愛してくれたから。

私は自分を少し好きになれた。

高級な服や靴に身を包まなくてもちゃんと一歩一歩、歩けるようになった。


ありのままの言葉で人と話せるようになった。