最後の一夜が授けた奇跡

やっとつわりが落ち着いた私。

お腹には新しい命が宿っていて、最近の検診で男の子だとわかった。

すでに亮太は私のお腹に向かって溺愛ぶりを発揮していて、育児書を読み漁ったり、毎日のように赤ちゃんの物やおもちゃをネットで買い物して私に怒られている。

医師からも少し運動することをアドバイスされた私が真っ先に行きたいと亮太にお願いしたのは二人で初めてデートをした日に来た夕日のきれいな丘。

再会してからも何度もこの場所に来ている私たち。

大切な大切な場所だ。

「この子が生まれたら一緒に来たいな。」
「もちろん。来ようね。」
こんな言葉を交わし合える今を私は感謝している。