最後の一夜が授けた奇跡

「遅くなってごめんな」
耳元でささやかれる言葉。

「もう大丈夫」
「・・・」
「一緒に闘おう。」
「え?」
「準備は万端だ。」

これは夢なのかと自分の頬をギュッとつねると「夢じゃない」と抱きしめられている頭の上から声が聞こえた。

「夢じゃない。」

懐かしいぬくもり。


ずっとずっと・・・この感情に名前を付けてしまったら、自分の運命に立ち向かえなくなるからと名前を付けずにいた。

でもずっとずっと本当はとっくに知っていた。