最後の一夜が授けた奇跡

ぼーっと窓の外を見てると急に車が停まった。

「・・・?」
多岐川の方を見ると多岐川は運転席を降りて後部座席へ来るとドアを開ける。

「2時間ほど予定が空いていますので。」
そう言って頭を下げる多岐川。


「多岐川には何でもわかってしまうのね」
思わずそう言ってしまったのは、そこがスポーツジムの前だったから。

「いってらっしゃいませ」
「・・・行ってきます」
私は車を降りてそのジムの中へ入る。

ここにはよく来る。

専用のロッカーも契約していて個人用の更衣室もある。