最後の一夜が授けた奇跡

「なんてだらしない髪形なんだ」
お義父さんの言葉に律樹は慌てて自分の頭に手をあてた。

「すみません」
咄嗟に謝る律樹。

「ほら、あなた」
お義母さんがお義父さんに桔平を預けた。

「そんな態度だから律樹も家に来れないんじゃないの。全く。」
お義母さんの言葉にお義父さんは黙る。

「今日はね提案をしに来たのよ」
「提案?」
「そう。ここはもとは私たち家族が住んでいた場所でしょ?広くて管理も大変なことは知ってるから。私たちが使っていた家事代行サービスを紹介しようと思って。」
「え?」
お義母さんの提案に律樹が聞き返す。