最後の一夜が授けた奇跡

律樹に、髪が跳ねていることをサインを送ろうとしても、律樹は気づかない。

まだ律樹とご両親の間には見えない緊張がある。

「洗面所はどこだ?」
お義父さんの言葉に律樹がすぐに案内をする。

「こっちです」

緊張している律樹の背中を目で追うと、お義父さんもお義母さんもその後ろを追っていった。

きれいだったかな・・・

そんなことを考えていると、お義父さんとお義母さんが手を洗ってリビングへ来た。

桔平のことを考えて手洗いしてくれている二人。

「抱きますか?」
私の言葉にお義母さんは喜んで手を伸ばしてくれた。