最後の一夜が授けた奇跡

「これからも、いろいろあると思うけどさ。」
「うん」
「でも、無駄なものなんてきっとひとつだってないんだ。」
「・・・うん」

律樹の言葉に、私の中にあったつらい思いでも切ない思いでも、急に愛しく感じる。

「一緒に、これからも、一緒にいられる。」
「うん」
「愛してる、季里」
「・・・私も。愛してる。」


最後の夜だと心に決めて同じ場所に立っていた夜。
でも今は同じ場所で未来への希望で満ち溢れている。

この人と一緒に歩める。
生きていける。