最後の一夜が授けた奇跡

身支度を済ませてから私は部屋を出た。

カバンの中には退職届。

これを律樹が見たらどう思うだろうか。
きっと傷ついてしまう。
責任を感じてしまう。

でも、それでもちゃんと前を向いて歩ける。
きっと律樹なら大丈夫。

そう自分にも言い聞かせながら私は歩き出した。