最後の一夜が授けた奇跡

「父親にそっくりだ。」
「え?」
聞き返そうとしたときには代表はすでに俺の手を離して、スーツ姿の数人の男と共に社長室から去って行こうとしていた。


誰もいなくなった部屋で俺はそばにある来客用のソファにすわる。


あー緊張した。


この2週間生きた心地がしなかった。

本当は不安で吐きそうだった。


乗り越えることができた達成感に俺は携帯電話を胸ポケットから出した。