最後の一夜が授けた奇跡

「現状借地料を値上げされた時の今後の売り上げに関していろいろと試算を出しましたが、社員たちの生活をかけてまでできるような賭けではなく、極めて今後の経営が厳しくなると思いました。」
「そうですか」
俺の言葉にしてやったりの表情でさらに不敵に笑う代表。

「では別の条件を出すしかありませんね。」
「別の条件とは?」
代表の言葉に質問をする。

「こちらのデパートの経営権を数パーセントいただけたらと考えています。」
「経営権とは?」
「そこは今後弁護士を立てての交渉となりますが、我々がこちらのデパートの経営が難しい時にかなり手助けをしてまいりました。その恩をお返しいただきたい。」
「経営が困難な状況で石川財閥さんにはかなり力になっていただいた話は先代からも聞いています。本当に感謝しています。」
「我々の長い付き合いだ。50%とは言いません。」
「では?」