最後の一夜が授けた奇跡

守りたいという気持ちはこんなにも強くしてくれるんだ。

「動いてないなー。」
「さっきまで運動会してたんだけどね。」
「残念。」
いつまでもこうして季里にくっついていたい衝動にかられながらも、時間を考えないと季里の体に負担をかけてしまうと少し冷静になる。

「ごめんな、毎日遅くて。」
体を離して季里を見ると、季里は首をぶんぶんと横に振った。

「飯、食べたのか?」
俺の言葉に季里は首を横に振る。

季里はいつも俺が帰宅するまで食事をしないで待っていてくれる。
嬉しいけど、心配でもある。

「今夜は生姜焼き」
俺の好物ばかり作って待っていてくれる季里に、感謝しながら俺は明日も頑張らないとと思う。