「社長」
秘書に呼ばれて顔をあげるとそこには石川財閥の代表とスーツ姿の男が数人扉の前に立っていた。
「はい」
俺は立ち上がり扉の方へと近づく。

石川財閥の代表はかなり不敵な笑みを浮かべている。

「いやー実にがっかりしました」
話始めながら代表は社長室にずかずかと進みソファに座る。
まるで代表の金魚の糞のように数人の男たちもついて部屋に入ってきた。

覚悟していた事態だ。

ここでひるんだらいけない。
そう思いながら俺は代表の方へと近づく。

「契約に関して見直しをしていただきたいと思いましてね。今までさんざん石川財閥は【ASAKAWA】に対して誠意を込めて取引させていただいてきたつもりです。しかし、その誠意を仇で返されたんですから、これは我々の友好関係もここまでと思っていただきたい。」
代表は不敵な笑みを消して険しい顔で言う。