最後の一夜が授けた奇跡

「あなたがしているのはここに関わる人全員の人生を狂わせることなのよ。」

頭では考えていたこと。

でも、実際に目で見るとどれだけ壮大な規模で、律樹が背負っているかがわかる。

律樹に厳しい条件を伝えた理事長も、きっと何年も何十年もこの場面を見て、私なんかよりもリアルに背負うものの大きさ、ことの重大さを知っているはずだ。

同じように、幼いころから後継者として生きて来た律樹も。

私は考えてきたことが規模が違ったことを改めて知った。


「あなたはちゃんとわかってた?」
「・・え?」

「あなたたちがしようとしていることの大きさを。ちゃんとわかってた?」
わかっていなかった・・・。