最後の一夜が授けた奇跡

悲しい思いでのままで止まっていたこの部屋での思い出を変えていくように、明るい雰囲気に変わった部屋。
これも律樹なりの私への思いやりだと気づく。

「ありがとう」
「気に入ったか?」
「うん。もちろん!」
律樹はどこまで私を考えてくれているのだろうか・・・。

私はちらりと業者の人がいないことを確認してから律樹に口づけた。

耳まで赤くする律樹。

「幸せはここから始まるんだ。」
「そうだね」
「幸せにする。愛してる。」
律樹はいつだってまっすぐに愛の言葉を私に言ってくれる。

「私も。愛してる。」
恥ずかしさが邪魔してめったに言わない私からの愛の言葉に律樹は嬉しそうにまぶしく笑った。