最後の一夜が授けた奇跡

「俺たちの気持ちは単純なのにな?」
その言葉に私は頷く。

本当にそうだ。

ただお互い愛し合っているだけ。

ただ一緒にいたいだけ。

ただ・・・離れたくないだけ・・・


それだけなのに・・・。

「俺、季里の妊娠が分かってすぐに親父に話したんだ。親父は全部知ってる。」
「・・・」
私は律樹の方をじっとみつめる。