朝日が部屋に差し込む頃、私はそっと律樹の部屋をあとにした。

いつも一緒にいるときは私に背を向けない律樹。
眠るときも私に背を向けることはしなかった律樹。

でも初めて、私に背を向けている。

律樹が眠っていないことなど簡単にわかる。

でも、今は気づかないふりをしてくれているんだ。

私が・・・この部屋を去りやすいように・・・。


私は律樹の背中に向かい、心の中で伝える。
愛してる。
ありがとう。
がんばって。

愛している・・・と。

そして、私は律樹の部屋をあとにした。