最後の一夜が授けた奇跡

私の部屋に着くと、律樹は私を楽な格好に着替えさせてから真っ先にベッドに誘導する。
「必要なもの、近くに置いとかないとな。」
そう言って私が動かなくていいように律樹はベッドの横のテーブルに必要そうなものや飲み物、ちょっとした食べ物まで並べてくれる。
「どうだ?体調、大丈夫か?」
「うん」
「痛いか?お腹」
「少しね」
幸い退院まえの診察で出血が今は止まっているといわれている。
ただお腹の張りがあるのと、出血しやすい状況かもしれないと薬は処方されて飲んでいる。
私の言葉に律樹は私以上に痛そうな表情になる。

「大丈夫だよ」
慌てて言う私に律樹は布団をかけなおしてから頭を撫でる。
「嘘つき。正直に言ってくれないと守れないから。正直に言えよ?なんでも。」
「ありがとう」
「ちょっとあっためると違うかな?」
律樹は布団の上から私のお腹に触れる。