最後の一夜が授けた奇跡

「・・・うん」
「なんだって今ならできる気がしてくるよ。」
律樹はそっと頬を撫でる。

「愛してる」
「・・・」
「愛してる、季里」
「・・・私も。愛してる。」
私の言葉に律樹はふっと笑ってから何かを胸ポケットからだした。

「ずっと持ってたんだ。」
「え?」
「あの夜も持ってた。」
小さな箱。

何となくその箱の中がなんなのかわかる。

「一緒にいること、俺はあきらめないって言っただろ?」
「・・・律樹・・・」