最後の一夜が授けた奇跡

「支えてあげてくださいね。」
「はい」
律樹に言う医師。律樹ははっきりと返事を返した。

もう・・・父親の顔になっている気がする・・・。



今日の社長室での律樹の表情を思い出す。
理事長への怒りに満ちた顔。

その顔と今の顔は全く違う。

今まで私にしか見せてくれないと思っていた表情もたくさんある。

でも、今医師の言葉に頷く律樹も、プロポーズをしてくれた時の律樹も、今まで私が見たことの無いような表情をしていた。