最後の一夜が授けた奇跡

「ありがとう」
今までのありがとうを、全部ひと言に含めきれない想いを込めて伝える。

「律樹、頑張ってね。」
「季里」
瞳を開けるとそこには切ない表情の律樹が私を見ていた。

「愛してる」
震える声でそういった律樹は、私の体を強く強く抱きしめ返した。

このまま・・・時間が止まればいいのに・・・

ずっとそう思っていた。

律樹への想いを確信してからずっと。
でも、この願いは叶うことなく・・・今日が来てしまった・・・。


痛いくらい強く私を抱きしめる律樹。