ベッドに身を乗り出す勢いで近づいて「利人」と小声で呼んでみる。



「言われたとおり、そばに来た、よ」

「……なゆ」


「どうしたの?」

「……い」


「え?」

「……寒い、」


「っ、寒いのっ⁉ えっと、どうしよう、毛布とか追加で持ってきてもらうっ?」

「いい……うるさい……」


「そんな……でもだって、利人寒いならどうにかしないと」


「だから、」



おもむろに腕が伸びてくる。

ドキッと固まったあたしは、その腕にかんたんに捕まえられた。