「りひと……も、むり、だよぉ…っ」 「──────うるさい、」 「しんじゃう……頭ぐらぐらして……こわれちゃいそう」 すがるように腕をぎゅっと利人に回した。 片腕で雑に抱きしめ返される。雑なのに、それが妙に安心して…… 記憶がもったのはそこまで。 意識が落ちる直前、 「早くぶっ壊れなよ」 耳元で低い声をきいた気がする。