寒いくせに、顔だけを少し赤くして。 さらにそのくせ、会えたからいいと立ち上がって帰ろうとする。 「俺は、まだよくない」 わるい魔女は人が必死に抑えてるものを平気で暴き出そうとしてくる。 ひやりと伝わるのは、手のひらの体温。 無意識に手を伸ばしていたことに、数秒経って気づいた。