「大丈夫?顔色良くないよ?」 いつの間にか自分の腕を掴んでいた手を離した。 「大丈夫、だよ」 安心させる為に笑みを貼り付けた。 あいにく私は作り笑いが得意だった。 だから、自分が今どれほど悲痛に満ちた顔で笑っていたかなんて気づかなかった。 * * * 連れて来られたのは旧校舎だった。 教室と教室を隔てる壁は、まるで誰かが壊したかのように穴が空いていて、その広さは倍になり、余裕で50人以上は入りそうだっ た。