「陽菜、ボーッとしているみたいだけど…、
そろそろご飯食べないと学校遅刻するよ 」


でも、その言葉でフワッとした気持ちが無くなり、


現実に戻される。


…今日から学校か………


気分が沈むし、とても、憂うつ…


翔馬が転校の手続きをしてくれたから、前の学校にはもう行かなくて良いけど、知らない人がたくさんいるところは怖い。

友達なんてできたことがないからどうやって関われば良いか分からない。


それにまた、いじめられたら…、そんな不安もある。


前の学校では、毎日、物がなくなり、
教科書も全部破かれた。


『キモい。 死ね 』


たくさん、酷いことを言われたことまで、フラッシュバックする…





「陽菜、…大丈夫? 体調悪い?
それとも、学校不安 ? 」


「……… 」


思いだすと急に怖くなってしまい、うつむいていると、翔馬は心配そうに顔を覗きこんできた。