学校帰りに2人と歩いていると。

「あ、ツカサにアスミーン、
久しぶりー!」

と、駆け寄ってくる小学生くらいの女の子がいた。

これはもしや、人間じゃない?

服装も、なんか真っ黒だけどひらひらのスカートで。

がっつりとゴスロリファッションだもん。

もう夕方なのに日傘さしてるし。

「リテアさん、お久しぶりです。」

「うん!会いたかったよ、ツカサ。」

「ありがとうございます。そちらはお変わりないですか?」

「うん。元気げんき。
でも日本はあついねー。
それにじめじめする。
でもツカサの血が飲みたいにゃ。」

「すみません。僕は人間ではないので、あまり良くないですよ。」

「じゃあ、そこにいる人間のならいいー?」

「ダメです。
僕の大切なお友達ですから。」

「冗談だよ。
でも、ツカサに人間のお友達ができちゃうなんて。私寂しい!」

「リテアさんもお友達ですよ。」

「お友達かー。
将来のパートナーがいいなー。ね、ツカサ、大きくなったら私と結婚しよ?」

「リテアと秌場くんはかなりの歳の差でしょ?」

「そ。だってまだりぃは7歳だもん!
せめて15歳にならないとそういうのはだめってママが言ってた。」

「15歳でも結婚は難しいよ。」

「なんでー?
リテアはツカサが大好きなのに!
そこの人間ならツカサといちゃいちゃしてもいいわけ??」

「あの...私は別に秌場くんたちとはクラスメイトなだけで...。居候ではありますけど。」

「あなた誰?」

「僕の友人の河津結奈さんです。」

「ユナ?
へー、よろしく。」

「河津さん、この方はリテア・テレジアさんです。」

「ヴァンパイアだよー。怖いでしょ?」

「はい、まあ...。」

「大丈夫ですよ河津さん。
リテアさんは僕の血しか欲しがらないそうなので。」

「汚い血はいらないの。ツカサのだけでいい。副作用出るけど。」

「副作用って、どんな...?」

「普段からお日様は苦手だけど、それがすごく強く感じて、いやあー、ってなるの。
だから暗闇で飲めば平気なの。」

「この前、泣くぐらい苦しんでたじゃありませんか。」

「違うもん。泣くほど美味しかったんだもん!」