私の堕天使さま!



 手品か何かで入ってこないようにチェーンも閉めておいた。

 これで彼も入ってこれまい。


「……」


 予想に反して、ドアの向こうは静かだった。

 もっとギャーギャー騒ぐかと思ったけど。

 なんだか、少し罪悪感が……。


 慌てて首を振りその考えを頭の中から消し去った。


 ここは自分の家なんだから男の不審者なんて入れられるわけがない。

 というか、常識的に考えて、普通初対面の女の子の家に上がらない。

 きっぱり断ったんだから諦めてすぐに帰るはずだ。


「よしっ! ご飯作ってシャワー浴びよっ」


 胸の中に何か違和感を感じながらも、気持ちを切り替えてキッチンへと向かった。