「なんでお前がここに」
「上から派遣されてな。お前があまりにも頼りないようだ」
「おめぇ、言うようになったじゃねーか」
勝手に会話を始める二人にどうしていいか分からず、二人の顔を見比べる。
まさか不審者が、校内一と謳われる秀才の生徒会長と知り合いとは。
予想外すぎて言葉が出ない。
ふと、生徒会長と目が合ったが彼はすぐ視線をそらし、不審者に不思議そうに尋ねる。
「どうしてこいつにしたんだ? お前ならもっと別の奴にすると思っていたが」
「俺だってこんなちんちくりんごめんだね」
ん?ちんちくりんて私のことか、おい不審者。
「落ちて来たらこいつが運悪くいたんだよ。俺の運最悪だな」
「まぁ、堕天しかけてるからな。ちんちくりんとコンビなんてお前らしくていいんじゃないか」
「どういう意味だよ。俺はこいつと違ってちんちくりんじゃねーだろ」
失礼な発言は本人不在の時にしてほしいものだ。
ちんちくりんの連呼に顔がどんどん引きつっていくが、
敵に回すと怖いと噂の生徒会長には何も言えない。
何が楽しくてちんちくりん呼ばわりされながらゴミ箱持って突っ立ってるんだろ。
早くこの場から立ち去りたい。
