そして遂に事件は起きた


人間に住処を奪われたり家族を殺されたりした動物たちが手を組み
『ブレイキング・セントラル』という新しい名前の集団としてリレーション・セントラルを去ったのだ


ブレイキング・セントラルの目的は人間への復讐
家族や故郷が二度と戻らない苦しみを人間にも味わせること


無論リレーション・セントラルの住民は説得しようとした


今必要なのは復讐ではない
もう一度すべての種族が歩み寄り
共存の道を作るよう働き掛けるべきではないのか



しかしブレイキング・セントラルの者たちは振り切り
独立して彼らの国を立ち上げた


かくして人間以外の生き物たちの知る世界には
遂に『国』の概念が生まれてしまった


────────────────────────


リレーション・セントラルに残された者たちは思い出した
長く語り継がれてきた古の伝説を


《世界が本当に危ない時
ルーチェに選ばれし子供たちが
伝説の戦士・プリキュアを復活させる
選ばれし子供たちは
戦士となるにふさわしい若者を選び
共に戦い
共に生き
危機を退けるだろう》


皆がルーチェに祈った
今こそ戦士の復活を
再び全てがひとつになる道を
どうか我々にお示しください



その時像は大いなる光を放ち
その光が少しずつ人の形へと変化し
美しい少女となった


守り神ルーチェの魂を宿したその少女は
説明するならルーチェの化身
皆はその少女に救いを求めた


少女、つまりルーチェは住民の中から戦うにふさわしい子供たちを選ぶため光の風船を飛ばした
そしてそれを拾った住人の子供たち数人がルーチェのもとへ集まった
そうして選ばれた子供たちとルーチェは人間たちの築いた街へと繰り出したのだ