身ごもり婚約破棄しましたが、エリート弁護士に赤ちゃんごと愛されています

「正直に言えば、小さい案件って忙しいばかりで実入りが少ないんだけど、商会の人たちの困りごとをまわしてくれるって信頼の証だろ? 江田沼先生は街の弁護士であることにこだわりがあるし、和谷先生のおかげだって褒めてくれて嬉しかったなあ」

今の修二は仕事に余裕があるのかもしれない。俯瞰で見られる年齢になり、立場になった。だから、こうして仕事の話もさらりとできる。

そうか、逆に考えれば三年前の修二は、全然余裕がなかったんだな。
仕事にまつわるありとあらゆることを消化できないから話さなかったのだ。彼なりの見栄もあっただろう。
話せないことを心の中で溜めていて、それが私には苛々しているように見えていたのかもしれない。

「じゃあ、パパの信頼でゲットしたお寿司をいただきましょうか」
「まりあのケーキは?」
「まりあがフルーツ挟んでいちごのせてくれたら完成なんだけどな~」

まりあは自分の本来の業務を思いだしたらしい。私の元へぱたぱたと走ってきて、カラーチョコスプレーとイチゴのパックを手に取った。

私たちは昼食にお寿司とカステラケーキを食べた。お寿司は本当に美味しく、まりあが次から次へと口に運ぶのを修二は嬉しそうに見ている。
カステラも生クリームも甘さ控えめに作ったので、なかなかいいバランスのはず。しかし、その上にまりあが山のようにチョコスプレーを振りかけたので、見た目も味もチープに仕上がった。まりあと修二が喜んでくれるのでそれもまた楽しい。

まだまだお昼寝が必要なまりあは、食後一時間もしないうちに自分でソファにころんと転がり眠ってしまった。