身ごもり婚約破棄しましたが、エリート弁護士に赤ちゃんごと愛されています

朝早かったせいか、電車の中でまりあは抱っこ紐に入りくうくう眠っていた。移動中眠ってくれるとかなり助かる。電車の中で騒がれなくて済むし、目的地で元気いっぱい遊べるからだ。

「駅から少し歩くんだよな。車の方が行きやすかったかもなあ」

修二が目的地の駅について言う。確かに十分くらい歩くんだったような気がする。小さい頃に来ただけであまり覚えていないけど。

「レンタカーってこと?」
「まあ、今日はもう来ちゃったからいいんだけど。今後こういうこともまたあるだろうし、近いうちに車を買おうかなって」

まりあとたまに出かけるためだけに車を買おうとするか……。
私が親馬鹿ぶりにドン引きの顔をして見せると、途端に言い訳を始める修二だ。

「いや、そろそろ車はあってもいいかなとは思ってたんだよ。俺、そんなに無駄遣いもしてないし。実家に顔出すにも便利だろ? 終電気にせずに陽鞠とまりあに会いに来られるし」
「本音は?」
「……まりあを車に乗せてあげたいからです。まりあに車を運転するパパカッコいいって思われたいからです」

素直に白状する修二に、わたしは「よし」と頷いた。
自分の運転でまりあをあちこち遊びに連れていってあげたいんだろうな。運転する姿を見せたいだなんて、可愛いことを考えるんだから。修二はかなりの親馬鹿で、本当にいいパパだ。