身ごもり婚約破棄しましたが、エリート弁護士に赤ちゃんごと愛されています

私は仕事に行き、その日は晩まで修二とべったりだった様子だ。二十時過ぎに帰宅すると、修二と父が晩酌をしていた。

「おかえり、陽鞠。まりあはさっき眠ったよ」

屈託なく笑う修二。こうして過ごしていると、私たちの離れていた三年間が嘘みたいだ。最初から修二はここで家族として暮らしていたような錯覚さえ覚える。
それはまりあと修二の深い親子愛からも感じる。

「陽鞠、今度修二くんの親御さんにまりあを見せてきなさい」

すでに頬が赤い父が言う。修二が前後を補完する。

「この前のお土産と写真を親に送ったって話をしたんだ」
「ああ、なるほど」
「なるほどじゃない。陽鞠は呑気すぎる。修二くんの親御さんの気持ちを考えたことがあるのか」

父は酔っているのか、普段より饒舌で威厳全開だ。通常モードの父はあんまり威圧的な言葉は口にしないんだけどね。

「可愛い孫娘に会えないなんて、私たちも申し訳が無い! おまえと修二くんの関係が、まあなんというか曖昧なものだとしても、ご両親と孫を引き離す理由にはだなあ!」
「曖昧っていうか、終わってるんだってば。私と修二は」

私があっさりと答えると、父は「なんだと」と気色ばみ、修二が間に入ってまあまあとなだめている始末。