凛と相沢先生

「もしもし」

「もしもし、今どこ?」

「車の中だよ」

「えっ?誰の?」

「高橋さん」

「高橋さん?」

「うん、看護師の」


信号が赤になり

ガッ

携帯を突然奪われ画面をチラッと見られブチッと切られた。

「ねぇ君、相沢先生とどう言う関係なの?」

「えっ...と…」

「もしかして、恋人どうしとか?」

「えっ、いや…」

「図星?」

「いやー、違いますけど」

「じゃあ、どうして親しげに電話してんの?」

「それは…」

「別に誰かに言わないから正直に言ってくれたらいいよ?」

「…」

「うん?付き合ってるんだろ?」

その問いに私は無言で頷いた。
ちらっと横目で高橋さんは、見て言った。

「やっぱりな、着いたから降りて」

言われるがまま私は降りて、高橋さんの後について行った。

「ホテル?」
ついて行った先は、洗練されたお洒落なホテルだった。

「あぁ、ここの一室を借りてみんなで祝うんだよ?」

そう、にこやかに私に言った。