凛と相沢先生

ロータリーで待っていると、高橋さんが乗っている黒い車が来たのがわかった。
近づくと、助手席に乗るよう手で合図していた。

ガチャ

「お待たせ、じゃあ、行こっか」

「はい、お願いします」

そう言うと車が走り出した。

「どこのお店を予約したんですか?」
なんとなく、聞いてみた。

「うん?着いてからのお楽しみ」

その後、終始無言の時間が続いた。


外の景色をぼーっと眺めていたら、
突然、私の携帯がなり、ビクッとなった。


「出ていいですか?」

「うん?誰から?」

「友だちです」

本当は、唯斗君からだった。

「うん、いいよ」