もう採血が嫌すぎて、

心にも思って無い言葉まで出てきてしまう。




「そうだよね。痛いことばかりする人なんて嫌だよね。

花音ちゃんが拒否する気持ちもわかる。

でも、俺は花音ちゃんに元気になって退院してほしいの」



「グスッ…優希先生……… 」



小さい子どもより全然手がかかって、しかも酷いことまで言っちゃったのに、根気強く説得してくれる。



「ごめんね。優希先生が嫌いなんて…嘘だよ 」


「良かった……… 」


だから、少し謝っただけなのに。

それだけでものすごいホッとした顔をする優希先生。